田中ビネー知能検査Vを受けた話
前回のあらすじ
子どもが検査を受ける様子を後ろから見守り、特性を感じたり成長を感じたり親は親で忙しかったぞ
30分ほどの検査が終わり、検査の結果をふまえた面談をしました。
検査の結果、うちの子は知的発達は正常域でしたが検査中の様子や課題の結果から就学相談や医療機関での相談を検討してはどうかと提案されました。
診断をつけてもらった方が引っ越した先の就学相談でスムーズに話が進むんじゃないかということでした。
この時点ではこのまま宮崎で小学校に入学して、低学年のうちに次の引っ越しがあるという想定でした。(この書き方で薄々分かるかと思いますが、検査した3か月後に引っ越す事になります)
確かに転勤族なので小学校を転校したら転校先での支援とか通級の利用とかの調整が結構ややこしいなとは思っていて、心理士さんの提案は腑に落ちるものでした。
頭では分かってるんですけど、でもやっぱり心のどこかで発達障害の診断名をつけるのに葛藤がありました。
診断名がつく事で選択肢を狭める事になるんじゃないか?とか、周りからいじめられるんじゃないかとか。
そんな考えが頭の中でぐるぐる渦巻いて、心理士さんの提案になかなか「はい」と言えなかったです。
返答に詰まっていると、検査や療育の様子を通して心理士さんが感じた事を話してくれました。
「○○くんは素直で人懐っこいですよね。これはお母さんや周りの大人が○○くんの特性を否定したりしないで上手に付き合ってきたから自己肯定感が養われた結果ですよ。」と言ってくださって、その言葉を聞いて涙が止まらなくなりました。
それから続けて、「発達障害の子は特性もあって周りと比べて失敗しやすいので自己肯定感が低くなりやすい傾向があるんです。自己肯定感が下がってしまうと上げる事はなかなか大変で、○○くんの良いところを今のまま伸ばして自己肯定感を下げないようにする為にも、医療機関にかかって詳しく診断してもらう事は大事だと思うんです」
その言葉でやっと決心がついた気がします。
発達を指摘されてからというもの、子が問題行動する度に「赤ちゃんの時もっとこうしていたら」とか「私の育て方が悪かったせいで、子どもがこれからしなくていい苦労する事になるんだ」とか結構悩んでいたので、その言葉で自分の今までの育児の苦労が報われたような気持ちになりました。
いつも怒ってばかりで自分の未熟さに反省する事が本当に多いのですが、少しでも子供の為になっていた事があったなら良かったです。
ちなみに心理士さんのお子さんも発達障害グレーのようで、色々話しているうちに気持ちがヒートアップしていってお互いに泣きながらの面談でした。異様……。
涙を出しきって冷静になると子供が気になりました。
「すぐ後ろには子供がいるのに身も世もなく泣きじゃくって心配させちゃったかも……」と思い、後ろを振り返るとこちらの事など眼中にない息子がそこにはおりました。
君のそういうドライな所にお母さん、救われているよ……。
そこからはいつもの担当さんも加わり、隣の市にある発達支援センターの説明などをしてもらいました。
なんでも療育や発達相談など総合的な療育施設で、そのなかにある小児精神科で診断してもらえますとの事。
急にすごい事になってきたぞ……と目を白黒していると担当さんが「診断行くという事なので、今電話で空き状況聞いてきます!」と部屋を飛び出していきました。今?
スピード感に驚きましたが、小児精神科って予約めちゃくちゃ待つからすぐさま動いてくれたみたいでした。
しばらくすると戻ってきて「今予約すると最短で8月下旬らしいです……。」(※この時4月上旬です)
8月!?小児精神科恐るべし……。
ほとんど5か月待ち……と思いつつも小学校にあがる前に受診したかったので予約しました。
精神科って大人でも何か月も待つのがザラですもんね……。そもそも少ない小児の精神科、そりゃあ待ちますよね……。
まとめ。
田中ビネーV知能検査を受けたら、知能に問題はないけど特性は顕著だった為小児精神科に行く事になったぞ!5か月待ち。
余談。
子供の特性の話の中で心理士さんが「〇〇くんは視覚的な刺激に反応しやすいみたで、キョロキョロしながら聞くスタイルですね」と言ってたのですがそれも特性なの!?とめちゃくちゃ衝撃でした。
なにせ覚えがありすぎる。
目を見て話している時いつも途中で目が横にスイっと泳いでいたので、何度も何度も目を見てお話しようねって言っていました……。
集中力の問題なのかと思ってました。
本当にごめん、子供よ……。
この特性を知らなかったら、本人はちゃんと聞いているつもりなのに「人の話を聞くときはちゃんと目を見て聞きなさい!」って叱られますよね……。
改めて知れてよかったと思った事でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回、小児精神科で診てもらう前に引っ越すことが決まった話。
また見てください。